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よく、「水を飲んでも太る」人がいるといわれますが、これは本当なのでしょうか?
結論から言うと、これは嘘です。
「水を飲んでも太る」のウソ・ホント
水を飲めば一時的に体重が増えますが、数時間後には尿となって排出されます。
たとえ尿にならなくても、人の体は不感蒸せつといって、
呼吸や汗として絶えず水分が失われていくものなのです
(尿とこの不感蒸せつで、1日2リットル以上の水が失われています)
水は生きていくのに必要ですが、全くカロリーがないので太らないはずです。
ニュースを例にあげると、海で漂流し水しか飲めなかったという人が、
その漂流の間太るということは絶対ありえないですよね。
もちろん、非常に特殊な状況で体に取り入れた水を排出できず、
一時的にむくむことはあるかもしれません。
例えば、手術直後の人は血管以外の場所に水がたまってしまうので、
2〜3日は顔が変わるほどむくみます。腎臓が悪くて尿が出せない人は、
水を飲みすぎればむくんで体重が増えるでしょう。
そこまで極端ではなくても、女性なら月経前はむくみますので、
2キロくらいの体重差が出ることはよくあることです。
でも、これは普通に水を飲んでも太るといわれる状況とはちょっとちがいますよね。
通常、水は飲んでも太らないのです。
■水を飲んでも太るといわれるそのワケ
水をのんでも太ると思っている人は、「自分が実際に食べている量」と
「自分が実際に食べていると思っている量」の間にずれがあるのです。
人間の食欲は、
・実際に食べ物が体に入ったことを神経か血液を介して脳の視床下部
というところが認識すること
・今までの経験や記憶、価値観、それに伴った好みを脳の大脳皮質という
部分で処理し、視床下部に指令を送ること
の2つでコントロールされているのです。
人間は他の動物に比べて脳が発達しているので、
後者の部分の比重が大きいと考えられています。
だから、「いままで食べておいしかった」「なんとなく食べたい」と
いった今までの記憶や習慣、気持ちといった、
ある意味高い脳の機能が実際の食物を介して送られる
体の情報をこえてしまうのだと考えられています。
つまり、水を飲んでも太ると考えている人は、この脳の高次機能によって
「実際に食べている量」より「自分が食べていると思っている量」が
少ないという錯覚を起こしているということなのです。